現役小学校教師が語る幸せな子育て法!小学生の勉強法伝授!

学校で一番学ぶことは人との接し方!親は見守ってあげよう。

 

子どもたちを取り巻く環境は大きく変わり、
今の子どもが私の年齢になるくらいに、
この国はどうなっているのか分かりません。

 

 

人工知能の発達により、
工場だったり機械だったり、
また、マニュアルに従うだけの仕事は、
今後無くなっていくという予想がたてられています。

 

 

>>子供たちの将来に進む

 

 

では、今の子どもたちの将来に必要な力は何か?
その答えを、私はコミュニケーション能力だと考えています。
人と人との関係の中で存在する職種は、
無くなることはないと考えられています。

 

 

仕事のストレスの多くは人との摩擦であり、
これが少ない人はそれだけストレスは少ないです。

 

 

学校という場所は勉強する場所です。
しかし、勉強だけする場所ではありません。

 

 

多くの人と一緒に過ごす中で、
人との上手な接し方を学ぶ。
これこそ学校というものの存在意義だと私は思います。

 

 

今回は子どもが人との接し方を学ぶための、
親の役割とその仕事について書いていきます。

 

 

私の考えるコミュニケーション能力

 

 

まず、コミュニケーション能力とは一体何か?
インターネットで調べると、下のような定義でした。

 

 

他者とコミュニケーションを上手に図ることができる能力

 

 

そのまんまじゃないか!と思いますよね(笑)

 

 

そもそも上手に図るというものも、どこから上手なのか。
どういう状態になったら能力が高いというのか。
数値化して評価することは不可能なのです。

 

 

数値化はできませんが、子どもの中でも抜群に、
コミュニケーション能力が高い子どもが存在します。
こればかりは直接一緒に過ごすことで、
感じるしか方法がありません。

 

 

コミュニケーション能力の向上が叫ばれ、
多くの人が必要な能力だと感じているのは確かです。
私が考えるコミュニケーション能力が高い子というのは、

 

 

お願いするのが上手な子です。

 

 

お願い上手な子ども

 

 

以前私が担任していた子どもの中に、
この「お願い上手な男の子A君」がいました。

 

 

困ったことがあると、いつの間にか友達に手伝ってもらい、
A君はその中で、
上手に協力して問題を解決していました。

 

 

それはケンカをした時の人間関係であったり、
係や委員会の仕事であったり様々でしたが、
共通しているのは、手伝っている友達が、
嫌な顔を全くせずに協力しているのです。

 

 

ある時、校長先生がA君を直接指名して
校長室の掃除を私にお願いしてきました。
驚いて理由を聞くと、校長先生と話をしている中で、
校長室掃除をさせてほしいと志願したそうです。

 

 

子どもにとって校長室の掃除をやるというのは、
特別扱いであり、誇らしいことでした。
周りの子達もうらやましそうにしていました。

 

 

当時校長先生は毎朝校門に立って
あいさつ運動をしていました。

 

 

普通の子はそのまま通り過ぎるところを、
A君はいつも校長先生と話をしながら、
5分くらい一緒にあいさつ運動をしていたそうです。

 

 

話をしている中で、
掃除を、校長先生が自分でやっていることをA君は知り、
それじゃあ僕にやらせてください!任せてください!
そんな風に言ったそうです。

 

 

いきなり来た子どもが掃除を申し出ても、
きっと校長先生は断っていたでしょう。
しかし、それまでに校長先生としっかりと関係をつくり、
お願いを聞いてもらえるようにしたのです。

 

 

A君は人に協力してもらうために、
無意識だと思いますが、上手に根回しをして、
お互いに気持ちよくできる関係をつくる。
それがとても上手な子どもでした。

 

 

これから必要なのはコラボレーション

 

 

一人の人間がやれることと言うのは、
本当に限られた一部のことです。

 

 

学校の教員をやっていても、
授業がとっても上手な先生、
子どもとの人間関係づくりが得意な先生、
コンピューター関係に強い先生。

 

 

人それぞれ得意分野が違います。

 

 

上手く回っている学校や学年は、
この得意分野をお互いに補完し合って、
チームとして全体が動いていく。

 

 

自分が苦手な部分や、出来ない部分に対して、
人に上手にやってもらえるようにお願いし、
逆に自分が得意分野でカバーをできるようにして、
他人とコラボレーションをしていく。

 

 

こうしたコラボレーションを意識的に起こして、
大きなことを成し遂げていく。
これこそ、これから必要になっていく力だと思います。

 

 

そのためには、子どものころに、
上手にお願いをして、
お互いに気持ちよくなれる。
そういった経験が必要なのです。

 

 

上手に人と接する子どもにするためには?

 

 

全体的に見ると、現代の子どもは、
確実に人と接することが、
下手くそになっていると感じています。

 

 

理由は、スマホの普及や、外で遊ばないこと、
兄弟が少ない、いない家庭が多いこと。
そんな風に言われています。

 

 

しかし私が考えている一番の理由は、
子ども同士の衝突に親が首をつっこむこと
これにあると思います。

 

 

昔と比べて、子ども同士のけんかに対して、
教員はとても気を使うようになりました。
それは子どもに気を使っているというよりは、
その後ろの保護者を意識しているのです。

 

 

子どもの人間関係や、学校での様子に対して、
あまりに過敏になっている親が多いと思います。

 

 

少し嫌なことを言われただけで、
保護者から「いじめられてる!」
という電話をもらったことは、
一度や二度ではありません。

 

 

友達とケンカをして、
学校に行きたくないと家で言えば、
保護者から「先生!何とかしてください!」
そんな風に言われるのは当たり前になっています。

 

 

でもはたしてそれで良いのでしょうか?
いつか親は子どものそばにいられなくなります。
そういったトラブルを自分で乗り越えていない、
そんな子どもが、大人になればできるようになるのでしょうか。

 

 

コラボレーションを起こすような、
コミュニケーション能力というのは、
人間関係の中でしか育まれません。

 

 

習い事と一緒で、たくさんの失敗や、
たくさんの成功を経験していくことで、
人は成長していくのです。

 

 

子どもが少し嫌な目にあったくらいなら、
「そんなこともあるよ!気にしない!」
「どうしても無理だったら、先生に相談してみたら?」

 

 

そうやって愛情をもって見守ってあげましょう。
きっと一回りも二回りも子どもは成長します。

 

 

 

最後に

 

 

これからの子どもに必要な力を考えると、
そもそも学校というシステムが、
合っていないのではないかと思う時があります。

 

 

授業にじっと座って、先生の話を一方的に聞く、
そんなことをしていたとしても、
これからの将来、
子どもに必要な力は育まれません。

 

 

しかし、学校の中で自由に子どもができる時間があります。
そういった時こそトラブルもたくさん起こりますし、
悩みや不安も出てくるのです。

 

 

そんな時こそ、親はしっかりと構えてあげて、
良い勉強の機会だと受け止めてあげることが大切です。

 

 

それが本当の意味で、子どもを愛することだと私は思います。

 

 

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