最近増えた反抗期がない子どもはどうなるの?その理由は?

最近増えた反抗期がない子どもはどうなるの?その理由は?

 

反抗期がない子どもの話を聞くと、
うらやましいなあと感じる場合もあるでしょう。

 

 

実際に私も長男の反抗期で手を焼いていた時に、
息子に反抗期がないと言っていた友人の話を聞き、
うらやましく感じたものです。
しかし、本当にそれでいいのかは別の話です。

 

 

反抗期というのは子どもの自立期でもあります。
この時期が無いというのは、
自立する機会を失っている可能性があります。

 

 

>>反抗期への対応に進む

 

 

反抗期がない=それは良いことである。
この認識は間違っていると思いましょう。

 

 

今回は反抗期がない子どものタイプ別と、
心配される将来について書いていきます。

 

 

反抗期のない子どものタイプ分け

 

 

子どもに反抗期のない場合は、
私の経験上以下の理由だと考えられます。

 

 

1 性格が穏やかで、反抗心ができにくい

 

2 甘やかした結果、反抗する理由がない

 

3 親が干渉してきた結果、何もできない

 

 

性格が穏やかで、反抗心ができにくい

 

 

時々ですが、本当に穏やかな性格で、
争いごとやケンカが嫌いな子どもがいます。

 

 

別に我慢をしているというわけではなく、
イライラしたり、腹を立てたりということが、
ほとんどないのです。

 

 

大人でもいつもニコニコしていて、
怒ったりしない人がいますよね。
本当に稀ですがそういった人がいます。

 

 

私も20年の教員人生で、
2人だけそんな神様みたいな
子どもに会ったことがあります。

 

 

保護者の方も本当に穏やかな方でしたが、
「この子こんな風で大丈夫ですかねえ」
というように逆に心配していました。

 

 

そんな子ども時代の2人でしたが、
1人は今、カウンセラーとして働いており、
もう1人は営業マンとして働いているそうです。

 

 

しかし、これから紹介する2つのパターンは、
一見このタイプと間違えてしまいます。
親の言いなりになって黙っているだけなのか、
本当にそうではないのかはよく考えましょう。

 

 

甘やかした結果、反抗する理由がない

 

 

最近は子どもが欲しいものを買い与え、
子どもがやりたいことをやらせてあげる。
そんな風に育てている親がいます。

 

 

別にこれが悪いという訳ではありません。
しかし、子どもは常に思いのままになるので、
我慢をしたり、思い通りにならずイライラしたりする。
そういった経験が無いまま育っていきます。

 

 

親が近くで何でもやらせてあげる家の中では、
全くイライラすることも無く、
とても快適に過ごせてしまいます。

 

 

しかし、一歩家から外に出ていくとどうでしょう。
学校で何でも言うことを聞いてくれる大人はいません。
何でも聞いてくれる友達なんて存在しません。

 

 

イライラした気持ちを我慢したり、
上手に切りかえたりする経験がない子どもは、
快適な家の中に逃げ込んでしまいます。

 

 

家に帰れば安心だ。
家に帰れば何でも思い通りだ。
確かに親に反抗することは無いかもしれません。

 

 

しかし、いつまでも家に依存してしまい、
最悪の場合引きこもりになる可能性があります。

 

 

実際に私が今まで見てきた不登校の子の多くは、
家があまりにも快適すぎるのが原因でした。

 

 

また、学校に行かないことに関してですら、
親は子どもの言うとおりにしてしまうと、
本格的に学校に通うことができなくなってしまいます。

 

 

別に私は学校に行くことだけが全てではないと思いますが、
快適な場所に逃げ続けた結果、
将来自分で何かをやれる子になるとは思えません。

 

 

快適すぎる家のおかげで反抗期がない子どもは、
家の中でも我慢をしたり、
家族の一人として役割を与えてあげることで、
自立した人間への成長を促せると思います。

 

 

親が干渉してきた結果、何もできない

 

 

先ほどの甘やかした場合と似ていますが、
こちらは親が子どものやることを、
全て決めてしまう過干渉の結果起きるものです。

 

 

最近は核家族化がすすんでおり、
子ども一人に対して親がかなり手をかけます。

 

 

親が子どもの勉強や友達関係、食べるものや
服装にまで干渉している家庭があります。
こういった家庭で育った子どもは、
自分の考えというものがそもそも持てません。

 

 

親に反抗はしないけど自分の意見も言わない。
自己主張というものが全くできない。
周りの人の意見に合わせて行動する。
そんな子どもがこれに当てはまります。

 

 

中学教師の主人に聞いたのですが、
「どこの高校に行きたいの?」と聞いたときに、
「親が○○がいいといったからそうします」
そんな風に答える子どもが増えているそうです。

 

 

周りの子に合わせてそれなりに過ごしているので、
一見先ほど紹介した、性格が穏やかな子に見えます。
しかし、それはただ自己主張ができない子であって、
周りに決めてもらわないと何もできない子です。

 

 

小学校、中学校、高校そこまではいいかもしれません。
しかし大学や就職をした時にはどうでしょう?
自分で決めたり自分で動いたりすることが、
求められてきたときにその子はどうなるでしょうか?

 

 

東京大学や京都大学といった一流大学の学生が、
留年してしまうというのはよくあることだそうです。

 

 

今まで言われたことを言われたとおりにやって生きてきて、
急に放任されてしまったとたん、何もできない。
そもそも自分が何をしたいのかもわからない。
その結果大学に通うことができなくなる。

 

 

そのまま大人になってしまった結果、
大人になって親の束縛から離れて初めて、
反抗期がやってくる場合もあるそうです。

 

 

一人前の大人になった子どもから反抗されるなんて、
想像するだけでゾッとしますよね。

 

 

恋愛や結婚だって、相手に気持ちを伝えたり、
自分の主張ができないままでは、
全くできないでしょう。

 

 

現代で草食系男子と呼ばれる男の子の多くは、
このタイプの親の元で育っていることが多いです。

 

 

相手の嫌がることもしないけれど、
自分の主張をすることも無い。
本当にそんな子どもに育てたいのでしょうか?

 

 

こういった子どもになっていると感じたら、
まずは子どもの意見を引き出すことをしましょう。

 

 

「今日の夕飯は何が食べたい?」
「習い事で辞めたいと思っているものはないの?」

 

 

そんな風に意見を求め続けていく中で、
自分の主張ができるようになっていき、
最終的には自分の意見をもって動ける子どもになります。

 

 

まずは常に子供の意見を聞く姿勢を持ちましょう。

 

 

最後に

 

 

自分の主張をあまりせずに、
周りの目を気にしながら生きている。
家でも反抗期を迎えることが無く、
一見おとなしくてとても良い子。

 

 

そんな子どもが増えてきたように感じます。
学生時代はそれでも何とかなるかもしれません。
しかし、社会に出た後そういった子どもは、
どうなっていくのでしょうか。

 

 

そういった子どもはひょっとしたら心の中に
大きな闇を抱えているかもしれません。

 

 

反抗期がなくてとても楽だ!
そんな風に思わずに、少しだけ
違った視点子どもの姿をで見てもらえたら嬉しいです。

 

 

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