子どもが学校に行きたがらない?不登校になる前に話し合う!

子どもが学校に行きたがらない?不登校になる前に話し合う!

 

私の感覚としてはここ15年くらいの間に、
不登校の子どもの数は、爆発的に増えました。
私の担任するクラスの中にも1人はいる。
そういった状態が普通になりました。

 

 

不登校になる小学生の数は年々増えているそうで、
現在全国で3万5000人。全体の約0.5%です。
中学生になるとこの割合が6倍以上になります。
(2017年度調査による)

 

 

中学校で教師をしている私の主人は、
多い時にはクラスに4人の不登校生徒を抱えていたそうです。

 

 

不登校になる原因は様々ですが、
不登校になるかならないかを分ける大切なポイントは、
初期の親や教師の対応だと思います。

 

 

今回は不登校になる前に行う対応。
そしてその考え方について書いていきます。

 

 

そもそもなぜ不登校になるのか?

 

 

子どもが学校に行くのを渋るようになった。
そういった時に、親としては理由が気になります。

 

 

まず思い当たるのが「いじめ」でしょう。
子どもが学校でいじめられていて、
それが辛くて学校を休みたがっている。

 

 

次に思い当たるのは担任との人間関係。
先生が嫌で学校に行きたがらない。
そういったこともあるでしょう。

 

 

他にもクラスの雰囲気が悪い。
クラスに仲の良い友達がいない。
勉強が分からなくてつらい。
などなど理由は色々思いつきます。

 

 

しかし、ある調査の結果によると、
学校に行きたがらない一番の理由は、
「何となく行きたくなくなった」
だったようです。

 

 

意外に思うかもしれませんが、
現場にいる私としてはよく分かります。

 

 

それ一つでは学校に行きたくない理由にならないけれど、
いくつかの「ちょっと嫌だな」
が重なった結果、「何となく行きたくない」
そういう発想になる子どもが多いです。

 

 

今まで何人もの子どもを見てきた私には、
学校に行きたがらなくなる子どもには、
家庭に共通点があるように感じます。

 

 

不登校の子どもの家庭の共通点とは?

 

 

不登校になるこどもの家庭の共通点として、
まず一番に思いつくのは、家庭の雰囲気です。

 

 

そう聞くと、家庭の雰囲気が悪くて、
ギスギスしていたり、親が子どもに厳しかったり、
そういった風に思うかもしれません。

 

 

しかし、意外かもしれませんが、
子どもにとって居心地の良い家庭の方が、
不登校の生徒が多いように感じます。

 

 

家の中にゲームやインターネット、
スマホやマンガが揃っていて、自分の部屋があって、
親が好きなことをさせてくれる。

 

 

そういった家の子どもは当然のことながら、
苦手な勉強や、うるさい先生のいる学校よりも、
居心地の良い家で過ごす方が好きになります。

 

 

日中親が家にいなくて、さらに好き放題できる。
そういった状態になると、昼夜逆転になったり、
食生活が乱れたりして益々学校から遠のきます。

 

 

逆に家にいても面白くない。
家にいると口うるさい親がいる。
そういった子どもの方が、学校に戻ってきます。

 

 

家の中を楽しい環境にするのは大切です。
ただ、子どもにとって、
ただただ居心地の良い環境というのは、
学校に行きたがらない理由になることもあります。

 

 

そういったことも意識しながら、
家庭の雰囲気を見ていきましょう。

 

 

子どもが学校に行きたがらない時の初期対応

 

 

はじめにも書きましたが、
子どもが学校に行きたがらなくなった時に、
一番大切なのは親の初期対応です。

 

 

親としては、学校に行きたがらなくなった理由を、
子どもに言わせようとします。

 

 

「なんで学校に行きたくないの?」
「学校で何か嫌なことがあるの?」
「友達とケンカしたの?いじめられてるの?」
「先生に何か言われたの?クラスが嫌なの?」

 

 

きっと質問攻めであれやこれやと理由を聞くでしょう。
子どもとしては何か理由を言わないといけないので、

 

 

「○○君に嫌なこと言われる」
「先生にこんなことを言われた」
「クラスに友達がいないから」

 

 

こんな風に理由を言うかもしれません。
大人からすればそれを解決すれば、
自分の子どもが学校に行く。
逆にそれが解決するまでは家にいさせようか。

 

 

そんな風に考えると思います。
最初は1日や2日休ませて、その間に担任と話をして、
子どもをそれから学校に行かせるかもしれません。

 

 

しかし、これが私は間違った対応だと思います。
子どもからすると、こうすれば親が、
「学校を休ませてくれる」
そういった風に思ってしまうからです。

 

 

一番いけないのは、大した理由も無いのに
「明日は学校に行くんだよ」
と言って、子どもを休ませてしまうことです。

 

 

嫌なことがあれば親に言って休ませてもらえる。
これを学んでしまうと、
この先もこういったことで休むことが増えます。
そしてその日数を増えていき、最終的には・・・。

 

 

このパターンの不登校の子どもはとても多いです。
これが保健室登校や別室登校でも同じです。

 

 

ではどうすれば良いか。
まず、学校には必ず行かせることが大切です。
そして、担任に学校に行かせたけれどこういう状況だ。
そういったことをきちんと伝えましょう。

 

 

体調不良でもなく、ケガもしていないのに、
学校を休むことができる状況を、
一度でもつくってはいけないと思います。

 

 

本当に子どもが辛い時には・・・。

 

 

先ほどまでの話は、あくまで子どもが、
行けそうなのに行かない状態の時です。

 

 

本当につらいいじめにあっていたり、
学校で辛い状況になっていたりする場合は、
迷わず学校を休ませましょう。

 

 

先ほどの話と矛盾していますが、
そこの見極めはやはり親や教師にしかできません。

 

 

その見極めをしっかりとするためにも、
普段からしっかりとコミュニケーションをとって、
子どもの様子を見ておくことです。

 

 

また、心配な状態の時に担任の先生と、
話をすることも大切なことです。
学校での様子を一番見ているのは担任ですし、
その話を信じることも必要です。

 

 

もちろん時には担任の先生に不信感があり、
上手くいかない時もあると思います。

 

 

>>担任に不信感に進む

 

 

そういった時は、他の先生や、
可能ならば友達の保護者の方に相談するのも、
必要なことかもしれません。

 

 

学校は命がけで通うものではありません。
学校に行かないことで一番責めているのは、
子ども自身の場合もあります。

 

 

寄り添う気持ちを大切にして、
子どもにあなたが一番大切だというメッセージを、
伝えてあげましょう。

 

 

最後に

 

 

引きこもりが社会現象になり、
家の外に出られない大人が増えています。

 

 

私が思うのは、はじめはほとんどの人が、
今回書かせていただいたような理由で、
外に出なくなったのではないかということです。

 

 

自分の子どもにそうなってほしい親は、
きっと一人もいないはずです。

 

 

子どもを守るのは親の大切な役目ですが、
子どもの背を押してあげるのも、
同じように大切な役目だと私は思います。

 

 

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